小規模宅地の特例を適用することで納税金額が0円となった場合でも相続税申告は必要です!
ご相談時の状況
家族構成(被相続人との続柄)
長女(相談者)、次女
対象となる相続財産
現預金、お母様(被相続人)のご自宅
ご相談内容
母の相続財産を姉妹でどのように分配するか揉めているうちに相続税の申告期限が近づいてきました。
しかし、母の自宅は小規模宅地の特例を適用することで納税金額は確実に発生しないことが分かっております。
こういった場合、申告しなくても問題ないでしょうか。
解決内容
小規模宅地の特例とは
一定の条件を満たすと、被相続人が住んでいた自宅の土地の財産評価額を相続税の計算上80%減額できる等の特例です(例えば1億円の土地の場合、相続税の計算上は80%減額後の2千万円として計算することができます)。
しかし、小規模宅地の特例を適用することで結果的に納税金額が0円となった場合でも、相続税の申告は必要となります。
また、当該特例は遺産分割が整っていない場合、適用することができません。
本事例では未だ姉妹間で遺産分割が整っていなかったため、「申告期限後3年内の分割見込書」という書面を添付の上、いったん特例の適用なしで申告と納税を行う必要がありました。そして後日、遺産分割が整った後、更正の請求(納め過ぎた税金を返してもらう手続)を行わせていただきました。
解決のポイント
相続財産が基礎控除額以下の場合は相続税の申告をする必要はありません。
基礎控除額とは「3000万円+法定相続人の数×600万円」という算式で計算される金額です(令和4年7月現在)。
したがって、亡くなられた方の遺産総額が基礎控除額以下であれば、相続税の申告も納税も不要です。
しかし、基礎控除額以下で納税金額が0円のケースと、本事例のように相続税計算上の特例を適用することで納税金額が0円となるケースは全く別物となります。
後者の場合は、0円となる計算過程を申告書を通して税務署へ証明する必要がございます。
この申告行為を申告期限までに行わなかった場合には、本来特例を適用することができた場合でも高額な納税金額が発生してしまうことになりますので細心の注意が必要となります。
サポートを終えて
相続税は取り扱う金額の規模が大きいため、一歩間違えると納税者に多大な負担が発生してしまう可能性がございます。
当社ではお客様一人ひとりにとって最善の策を講じられるようサポートさせて頂きます。
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