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相続手続きでつまづくポイントとは?専門家が解説

1、遺産相続の開始

慌ただしくも葬儀が終わり、まだ亡くなった方への想いも尽きないでしょうが、ここから様々な相続の手続きが始まります。
まずは「死亡届の提出」です。

届け出は、届出義務者が、死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知った日から3か月以内)に行います。

※「死亡した日」ではなく「死亡の事実を知った日」です。

2、遺言書の有無の確認

遺言書は、ご家族への想いをつなぐ「終活」の一つとして広まっており「親御さんがメモのように遺言を残していたことが死後に判った」といったケースもあります。

ただ、遺言書は書いておけばよいというものではなく、内容が法律的に正しいものか、記述方法に間違いがないかなどを家庭裁判所で確かめる「検認」という手続きが必要となります。

また、いくら故人の想いとはいえ、内容に納得がいかないといったケースも起こります。
そのような場合、残された家族が争うことになりかねません。

最近ではこのような、遺言を発端として親族同士が揉めてしまう「争続(そうぞく)」と呼ばれる悲しい出来事が増えてきております。
このような場合でも、揉める前に第三者が介入することで円滑に相続が行われることがあります。遺言の内容で揉める可能性があると感じられたら、一度当事務所にご相談ください。

3、相続人調査・確定

財産を相続できる人は法律で定められています。そのために戸籍を収集し、相続人を確定させる必要があります。
転籍地や、先妻、先夫の子の存在など、それまで知らなかった事実関係がここで明らかになることもあります。

また、戸籍を収集できたとしても、字体が古すぎて解読が難しい場合もあります。

この相続人調査(戸籍収集)が場合によっては、「自分でやってみたけど、思ったよりてこずる…」となりやすいポイントとなります。
もし相続人調査(戸籍収集で)お困りの場合は、一度当事務所にご相談ください。

4、財産の調査

相続する財産が何かを正確に把握しなければ、相続手続きは進みません。

相続できる財産は、不動産や預貯金のほかに、有価証券や貴金属、自動車なども含まれます。
また、見落としやすいものとして、著作権、特許権、ゴルフ会員権など多岐にわたります。

普段から親しくしている肉親とはいえ、財産のことをこと細やかに把握しているケースは少ないでしょう。
特に故人と離れて暮らしいているような方(例えば両親と離れて暮らしている等)は、このパターンに該当しやすいです。

故人の財産調査でお困りの場合は、一度当事務所にご相談ください。

5、相続方法の決定

相続財産には、前項④のような「プラスの財産」だけでなく「マイナスの財産」も含まれます。
例えば、借金やローン、クレジットカードの未払い料金などです。

こういったマイナスの財産は「相続しない」という選択もできます。

この相続しない選択のことを「相続放棄」と言いますが、期限があります。
相続放棄の申告期限は被相続人がお亡くなりになってから3か月という期限が決まっておりますので、負の財産に気づいた場合はいち早い対応が必要となります。

故人が遺した負の財産相続でお困りの場合は、一度当事務所にご相談ください。

自宅などの不動産はお金のように単純に分割することが難しいため、相続トラブルになりやすいものです。
例えば、ずっと住んでいた自宅をどのように相続人で分けるのか、空き家になって住む人がいない家をどのように相続するのかなど、その後のトラブルを防ぐことも含めて考える必要があります。

せっかく故人が遺してくれた思い出の家や土地で親族が争ってしまうことは、とても悲しいことです。
一度親族間での争いに発展してしまうと、その後の関係性を修復することは困難になります。
もし、相続財産の対応についてでお困りの場合は、一度当事務所にご相談ください。

6、遺産分割協議書の作成

相続人同士で、誰が・何を・どれだけ相続するのかを明確にし、全員が記名押印します。

その後の相続トラブルを避けるためにも重要な手続きです。
疎遠な相続人がいる、海外など遠方に住んでいる、戸籍をたどったら会ったこともない相続人がいたといったケースも含めて、全員の記名押印が必要です。

このような複雑なケースにおいては第三者の存在が重要になります。
私たち司法書士は書士はこのような場合に第三者としてコーディネートする業務を得意としております。

もし、相続人同士で意思疎通がしづらい関係の場合は、一度当事務所にご相談ください。

7、遺産の名義変更手続き

遺産分割協議で、誰が・何を・どれだけ相続するか決定したら、その内容に基づいてそれぞれの財産の名義変更などの手続きを行います。

この財産(主に不動産)の名義変更手続きは司法書士が非常に得意とする分野で、いわば専売特許ともいえる分野です。
手続きも自分でできなくはないですが、その難解さと手間を考えると、専門家に依頼することをお勧めします。

また、不動産の名義変更をしないままだと、売りたくても売れない、また年数が経つほどより手続きが困難になるといったデメリットもございますので、財産(主に不動産)の名義変更手続きの際には、一度当事務所にご相談ください。

8、相続税の申告・納付

自分たちには相続税がかかるほど財産はないと思っている方も多いのですが、相続税は期限を過ぎると追徴課税がかかる場合もあります。
申告して初めて非課税になる場合ありますので、安易にご自身で判断してしまうのは危険です。

当事務所は、相続専門の税理士と連携しておりますので、相続税についても税理士と連携してサポートさせていただきます。

また、ここで税理士といった他士業の名前が出てきましたので、下記に相続にまつわる専門家の得意分野を記載いたしました。

大まかにお伝えすると、税理士は相続税のことに強く、弁護士は相続人間での争いごとに強く、司法書士は相続登記(不動産の名義変更)に強いといった得意分野があります。

また、司法書士は相続手続き全般に関わるという特性上、相続全体をコーディネートすることに向いております。
相続で何か困ったことや疑問点があれば、身近な司法書士に一度相談することをお勧めいたします。

 
この記事を担当した税理士
新日本税理士法人 代表 池尾 彰彦
保有資格税理士(東京税理士会日本橋支部所属 | 登録番号:86848)・宅地建物取引士・財務金融アドバイザー
専門分野相続税及び相続全般、不動産関連
経歴1998年に千葉県浦安市で開業して以来、相続税や相続から発生する不動産関連業務を行っている。書籍の出版や多くのセミナー講師実績がある。
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